私が作った「適職診断テスト」について、説明してみたいと思います。
適職診断テストの元となる理論について
この「適職診断テスト」は、キャリア理論で有名な職業心理学者ホランド(J.L.Holland)の職業選択理論をベースにして作ったものです。
ホランドは、働く人のパーソナリティ(性格)の特徴を次の6つの「典型的なパターン」に分類しました。
現実的 (Realistic)
研究的 (Investigative)
芸術的 (Artistic)
社会的 (Social)
企業的 (Enterprising)
慣習的 (Conventional)
この「適職診断テスト」は、24個の質問の中で自分に当てはまると思うものを最大10個選んでもらうものです。
この24個の質問は、それぞれ上の6つの分類のどれかを表すものになっているので、どの分類の質問に多く当てはまると回答したかを集計することで、回答者のパーソナリティ(性格)の特徴を知ることができます。
集計結果は、棒グラフにして表します。これを見ると、その人の興味のある分野や、逆に苦手と思っている分野の傾向、それをどの程度強く思っているかなどが一目で分かります。
では次に、実際のテスト結果を見ながら検討してみましょう。
適職診断テスト結果の見方
このグラフは、私自身のテスト結果です。
まず、「芸術的」が4ポイントと抜きん出て高く、次に「現実的」と「社会的」が2ポイント、「研究的」が1ポイントとなっています。
「芸術的」が高い人は、一人で何かアイデアや創造性を発揮する仕事、自由に好きなようにやれる仕事を好みます。私の場合、趣味でピアノをやっていることがそのまま現れていると思いますし、自分で創意工夫してやることができる仕事のやり方を好んでいましたので、あたっています。
次にポイントが高い「現実的」と「社会的」については、この2つが離れたところにあるということが私の大きな特徴になっています。
実は、6つのパターンの並び順には意味があって、隣り合うパターンの職業はお互いに似通ったところがあるものになっているのです。
例えば、私の場合「芸術的」と「社会的」が隣り合っていて高いポイントを出しているのですが、その共通点のところに、一人でやる仕事、そして人に関わる仕事があります。まさしく、私がやっているキャリアカウンセラーがこの領域にあります。
では、ちょっと離れたところにある「現実的」の高いポイントはどう見たら良いでしょうか?
キャリアカウンセラーとは違う領域の仕事も、実は私は好むということです。
それは、「現実的」、つまり人よりモノを相手にする仕事です。私が若い頃はモノづくりが好きで工科系大学に入り、長い間エンジニアを職業としていたことがここに出ています。
私自身、人に関わる人事やカウンセリングの仕事に深い興味を持つ一方、昔から技術的なことも好んでいるという二面性に気づいていましたが、それが見事にこの簡単な適職診断テストの結果に出てしまっていました。
また、「企業的」と「慣習的」がゼロポイントなのですが、これも見事に出ています。
私は経営者や管理職として人を使ったり、まとめたりはどちらかと言えば好まず、また、一番苦手なのはルールでがっちり決まった作業を忠実にこなしていくというような仕事だからです。例えば経理の仕事などは、絶対に続かない自信があります。(笑)
いかがでしょうか?
このような手作りのテストは、インフォーマルアセスメントと言って、統計的手法に基づいた厳密なテストではないものの、カウンセリングのきっかけとするには十分な情報が得られるものです。
ただ、簡易なテストですから、出てきた結果を鵜呑みにするのではなく、信頼できるカウンセラーにアドバイスをしてもらう、そのきっかけだという捉え方が良いと思います。
ご興味のある方は、ぜひお試しください!
この記事を書いた人

- 就活・転職・キャリア・オンライン相談室
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国家資格キャリアコンサルタントです。
医療機器メーカーの人事部で中途・新卒の採用業務を15年経験後、大学キャリア相談室での就活支援をしながら、オンライン相談を受け付けています。
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