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解雇規制緩和の8つのメリット

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ビジネスマンのリストラ

「「働かない正社員」をクビにできる世の中に――オリックス元会長の意見をどう見る?」

という記事の中で、オリックス元会長氏は解雇を容易にするべきだと論じているのですが、それに対して弁護士氏は、

「解雇を容易にするのであれば、それだけ労働市場が流動化し、労働者がいつでも転職できるような世の中になっていることが必要だと思います。しかし、少なくとも現時点では、そうなっているとはいえません」

と言っていました。

私はこれは鶏と卵を逆にしているなと思います。解雇を容易にするから、いつでも転職できるような世の中になるのです。

そしてそのことを前提として、いろいろなメリットが出てくると私は思っています。今日はそのことを書いてみたいと思います。

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解雇規制緩和で転職しやすくなる

今の日本の法律では、一度正社員として雇ってしまうと、よほどのことがない限り解雇はできません。安部首相は景気が良くなったら企業は採用を増やすべしと言いましたが、景気が悪くなったからと言って簡単に解雇できるわけではないですから、そう簡単に採用は増やせません。企業は、間違った採用をしないように非常に慎重にならざるを得ません。

解雇が容易になれば、企業は採用のリスクが減るので、採用されやすくなります。転職市場が活性化し、転職しやすくなります。

解雇規制緩和で非正規社員が減って正規社員が増える

正規社員を簡単に解雇できないので、景気の変動に対応した雇用調整の手段として非正規社員が増えていました。解雇が容易になれば、その必要がなくなり、結果として非正規社員が減り、正規社員が増えます。というか、正規、非正規の区別が無くなってくるのかも知れません。

解雇規制緩和でブラック企業は淘汰される

転職がしやすくなれば、間違ってブラックな企業に就職してしまったとしても、辞めることのリスクが少なくなります。また、就職の選択肢が多くなるので、仕方なくブラックな企業に入る必要もなくなります。結果として、ブラックな企業は人を集められなくなり、事業ができなくなります。

解雇規制緩和で将来への不安が減る

解雇規制の緩和の対して良く言われる不安材料の一つに、「長期ローンを抱えている人はどうなる?」ということがあります。

私は、これについてはむしろ逆だと思っています。今は順調な企業でも10年後、20年後はどうなっているか分かりません。将来のリストラの不安に怯えながら今の会社にしがみつく方が、転職をすることよりもリスクが少ないと言えるでしょうか?

転職がしやすくなれば、将来への不安を減らすための行動ができやすくなると考えることができると思います。

解雇規制緩和で好きな仕事に就ける

能力はあっても転職がなかなかできないために、自分の能力が活かせない職場で我慢してくすぶっている人にとっては、自分の能力を活かせる職場、好きなことができる職場に行ける可能性が高まります。転職のリスクが減るので冒険もしやすくなります。

解雇規制緩和で再就職がしやすくなる

解雇されやすくなったために解雇されてしまった人や、定年退職後に再就職したい人なども、再就職がしやすくなります。しかも非正規ではなく、正規社員として雇われる可能性も多くなるでしょう。

解雇規制緩和で企業の待遇が良くなる

転職がしやすくなるので、企業にとって辞めてもらっては困るという人材は、引き止めておくために待遇を良くせざるを得ません。良い人材を確保して企業が生き残るために、全体として社員の待遇が上がってきます。それが出来ない企業は、淘汰されていきます。社員を大事にする企業が生き残る時代になるのです。

解雇規制緩和で育児休業の問題が解消される

育児休業復帰後の社員の扱いについては、企業にとって頭の痛い問題でした。その結果、不当な差別の問題が生じていました。再就職がしやすくなったら、育児休業を取る人も、復帰後の処遇に不安を残しながら休業するよりも、今の会社を辞めて新たに就職した方が良いということになるかも知れません。

企業の側としても、育児期間に入った社員は辞めて頂いた方が、後任の補充を心置きなくできるのでありがたいということになります。

まとめ:では解雇規制緩和にデメリットはないのか?

上に挙げたメリットは全て、「転職がしやすくなる」ということから派生する内容です。ですから、転職をしようとしない人にとってはあまりメリットとなりません。

自ら動こうとする人にとっては、非常に良い世の中になりますが、逆に、「できれば動きたくない、今のままでいい、変わらないのが一番いい。」という人にとっては、解雇の恐怖に怯える日々がもたらされることになります。

でも私は、これが本来の姿だと思っています。

これからは、個人ひとりひとりが、自分のキャリアを真剣に考え、自己責任でキャリアアップしていくべきであるのは、今回の話に限ったことではありません。

解雇規制の緩和によって、やっと日本も、やる気のある人、能力のある人が報われるようになります。終身雇用の亡霊が暗躍していた時代が終わるのです。

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