人気ランキング上位の日本企業に就職して一生安泰に過ごせると考えているのなら、今すぐ考えを改めた方がいい | 足立 光
を読んで。
ここでは、今すぐ考えを改めた方が良い理由として、次の3つを挙げている。
第1の理由は、今後、世界の中で、日本市場の存在感が圧倒的に低下していくという事実です。
第2の理由は、ビジネスに加えて、情報や人材が国境を越えてグローバル化していることです。
第3の理由は、「想定外」なことが起こるのが「普通」の時代になったからです。
そして、この状況なのだから、人気企業に入れたからといって一生安泰ではないので考えを改めた方が良いと言っている。
でも私は、逆に、だからこそ若い人はなお一層、大企業、つまり「寄らば大樹」を目指しているのではないかと思った。
上に挙げられた3つの理由は、確かにその通りだと思う。
世界市場の中で日本の存在感が低下していることも、人材がグローバル化していることも、ましてやいつ何時想定外のことが起きる時代だということも、今の若い人は、いやむしろ今の若い人の方が敏感にすべてを感じ取っている。
でも、これから社会に出ようとする、特別なスキルもなく、普通に日本の学校で勉強をしてきただけの普通の若い人にこれを突きつけたとして、いったい何ができるというのだろう?
大多数の若者にとって、自分の無力さを今まで以上に感じるからこそ、頼るよりどころが、今まで以上に「大樹」になってしまっているんじゃないだろうか。
高度成長期の時代であれば、「手足」として存在できれば、それだけで社会に貢献できたし、その見返りも期待でき、将来の夢も持つことができた。
しかし、今はそうではない。それが痛いほど分かっていながら、何も出来ず苦しんでいる若い人が、私には思い浮かんでしまうのである。