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就活ルールの廃止と新卒一括採用や通年採用との関係についての大きな誤解

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経団連が就活ルール廃止を決定したことから、「どうなる?」という疑心暗鬼がSNSで飛び交う今日このごろですが、ちょっと気になる勘違いをちょくちょく目にします。

就活ルールが廃止になるからといって、
新卒一括採用がなくなるわけではありません。
全部の企業が通年採用になるわけでもありません。

この点、あなたも誤解していませんでしたか?

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就活ルール廃止でも新卒一括採用は続く

いわゆる「就活ルール」というのは、

企業の広報活動は3月から
企業の選考活動は6月から

というものでした。

広報や選考の「時期」が定められていただけのことで、採用の「やり方」そのものに何らかのルールがあったわけではありません。

一方、「新卒一括採用」というのは、来年卒業する大学生に対して、一気に網をかけて大量に採用するという「やり方」についての話です。

ネットの一部では、「就活ルール」が廃止されることで新卒一括採用が無くなるかのような論調も見ましたが、これは「就活ルール」の「時期」と「やり方」をごっちゃにしているのです。

企業が新卒の学生、つまり大学卒業直後の就業経験のない若者を大量に欲しいと思っている間は、「新卒一括採用」そのものは無くなりません。

「就活ルール」廃止後は、広報や選考の「時期」についてはまったく自由になるので、企業によって今よりバラバラになってくるでしょうが、その状態で「新卒一括採用」は続くのです。

就活ルール廃止でも通年採用になるわけではない

「新卒一括採用」は、ある時期に会社説明会や選考会を行って、大量の学生を一気に処理するやり方です。

これに対して「通年採用」は、学生以外の中途採用で行われていることで、必要が生じたときに募集をし、応募者が応募してきたときに選考をするやり方です。

「新卒一括採用」は網をかけて大量に採る、「通年採用」は一本釣りというイメージですね。

今回の「就活ルール」廃止で、企業は「新卒一括採用」を止め、「通年採用」に移行するかのような論調もネットにありましたが、これもやや早とちりの感じがします。

上に書いたように、「就活ルール」が廃止されても「新卒一括採用」は続くのですから、全部が「通年採用」になるなどと言うことはありません。

まだまだ大量に新卒の若い人が欲しい企業にとっては、そんな一本釣りをしていては効率が悪くて仕方ないからです。

今後流れは変わってくる可能性は大いにある

現状は上に書いたようなことなのですが、その一方、今回の「就活ルール」廃止を機に、「新卒一括採用」を見直そうという動きが一部の企業で起きてきているのは事実です。

今までの「新卒一括採用」のやり方では、多様な学び方や働き方を志向する優秀な学生を獲得することができない、グローバルな時代に、日本独特の採用方法にいつまでもしがみついていては、世界に遅れをとるという危機感からです。

受け身で「新卒一括採用」の網が降ろされるのを待っているだけの学生ではなく、一本釣りの餌に自分から食らいついてくる人。

そうした意識の高い人のために、学年や年齢にとらわれず、30歳までであれば新卒、既卒に関わりなく採用するというやり方を始めた企業もあります。

今までも「第二新卒」などという言葉はあり、卒業後3年間は新卒と同様に扱って欲しいとの厚労省の要望もあったりしたのですが、今後はそれがもっと拡大されて柔軟に扱うようにする企業が多くなるでしょう。

卒業と同時に就職するのが当たり前という今までの常識が崩れてくるのはもう目の前に迫っていると思います。

今はまだ、「就活ルール」廃止に対する拒絶反応の方が多いのは、時代の変化に対する抵抗でしょう。

でもじきに、そんなことを言っていては時代に取り残される。

ということは意識の高い企業、意識の高い学生はもう気づいています。

あなたはどちらでしょうか?

では、今日はこのへんで!

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