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解雇規制を緩和すればブラック企業が駆逐される理由

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若いうちに正社員にならなければ、いつ仕事を失うかわからず、一生生活が不安だと、多くの人々が思っている。

ブラック企業は、正社員で採用するということで、不安な若者を取り込むことができる。正社員で雇っても、自発的退職に追い込むノウハウを持っているので、解雇の容易な非正規を雇う必要もない。
ブラック企業をなくしていく確実な方法とは-原田泰 | WEBRONZA

ある調査では、就職活動をする学生の47%が「一生同じ会社に勤めたい」と答えたそうだ。

でも本音はきっと、会社への忠誠とかではなくて、

「正社員になっておかなければ、いつクビになるか分からず不安だ。」
「こんなつらい就職活動、一生に一度でコリゴリ」

というところではないだろうか。

その気持は痛いほど分かる。きっと親御さんも、「どこでもいいから絶対正社員に潜り込めよ!」と叱咤しているのだろう。かく言う私自身も息子が就職するときにはそう言っていた。

現状の法律では、一度期限の定めのない雇用契約を結んで採用したら、よほどのことがない限り、解雇は非常に難しいから、不況の時代には、まともな会社は、正社員の新卒をむやみやたらに採用することは出来ない。

そこにブラック企業が網をかける。という構図。

つまり、ブラック企業の思う壺にはまるのは、学生が「何がなんでも正社員」を求めるから。そして一度正社員のレールから外れたら、一生戻れないという恐怖を感じているから、ブラック企業と分かっても違法な過重労働を我慢してしまう。

 

では、一体、どうすればいいのだろうか。

上のリンクの記事では、その対策は「景気を良くすることだ」と書いているが、まあ、そりゃそうなのだけど、それが出来れば苦労はない。

対策としてはやはり、解雇規制の緩和ではないだろうか。

解雇規制の緩和というと、ブラック企業はもっとやりたい放題やりやすくなるだけではないか? という意見もあるだろうが、そうではない。

まともな企業が正社員をなかなか採用出来ないのは、一度正社員で雇うと解雇できないリスクがあるからだ。

解雇規制を緩和すれば、そのリスクが減り、まともな企業も正社員を採用しやすくなる。

企業は新卒採用を積極的に出来るようになるし、就職する側は転職がしやすくなる。ということは、ブラック企業に間違って入ってしまったら、自分の方から辞めてまともな会社に移る。ということがしやすくなる。

結果として、ブラック企業は人を確保出来なくなるのだ。

企業も、雇われる側も、もうそろそろ「終身雇用」への執着を止めなくてはいけない時期なのかも知れない。

このように、その弊害が明らかに出てきているのだから。

 

もうすぐ定年で、退職金も満額まで積み立てて頂き、終身雇用の恩恵を十分に受けて来た私が、これからのことに口を挟むのは、非常に申し訳ない気がするのだけれど、そのように考えるのだ。

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