(この記事は2015年7月に書きました。)
今年は経団連の指針により、企業の採用活動時期が以前より後ろ倒しになり、(表向きは)採用試験は8月から開始ということになっています。
ところが蓋を開けてみれば、皆さんすでにご承知のとおり、後ろ倒しどころか例年以上に早くから企業は選考を開始し、内定出しも例年より早いペースで進んでいます。
ということで書いてもみたのですが、この状況の中で具体的にはどうしたら良いのかを書いてみたいと思います。
・・・とは言ったものの、もう7月ですよね。もっと早く書けば良かったのですが時すでに遅し。
7月に入った今の時期、すでに内定出しがかなり進んでいます。まだ内定をもらっていない、もしくは経団連の指針を信じて就活を遅らせていた人は、これからどうしたら良いのでしょうか?
もう遅いのか? 出遅れたのか? そう心配になっている人も多いかも知れませんね。
では、大企業と中小企業に分けて、これから企業はどのように動くのか予想してみることにしましょう。
大企業はそろそろ終結のところもあり
残念ながら、「後ろ倒し」対策を水面下でやっていた大企業は、もうかなりの内定者を得ているでしょう。そういう企業は、8月を待たずに採用を終結することもあるかもしれません。
一方、真面目な大企業であれば、これから8月以後に採用試験を開始するところもあるでしょうが、それがどの程度あるかはわかりません。
自分の狙っている企業の採用情報をよく見て、個別に状況を判断するしかないと思われます。
これからの狙い目は中小企業
私自身が、つい先月まで中小企業で現役の採用担当者だったので良く分かりますが、中小企業も今年は例年以上に焦って一生懸命採用活動をしてきています。
こちらでもすでに多くの内定者を得ている企業が多いでしょうが、それらの企業では、これから8月以後の大企業の動きにビクビクしています。
すでに内定を出していても、多くの学生はまだ就職活動を続けていて、8月以後に採用活動を開始する大企業も受験するはずであることを知っているからです。
ですので、必死でなりふり構わない企業ではいわゆる、就活終われハラスメント「オワハラ」が行われるようになったことがニュースでも取り沙汰されています。
それはともかくとして、多くの中小企業では、これから例年以上に多く起きるであろう「内定辞退」に備える必要があります。
その対策は、これから8月を挟んで秋まで、もしかしたらもっと長く、採用活動を続けることです。
また、中小企業は8月になってから大企業を受けた多くの人が落ちて、中小企業に流れてくることも予測しています。その予測に基いて、採用活動の全体を、8月以後の秋口に「後ろ倒し」している中小企業も多くあります。
つまり、大企業と競合しなくてはいけない8月以前を避け、いわゆる「大企業落ち」が流れてくる9月以後に勝負をかけようということです。
志望企業が必ずしも大企業ではないという人にとっては、まだまだこれから中小企業を狙えるチャンスはいくらでもあります。むしろ、これからの方が良いかも知れません。
今まで大企業しか狙っていなかった人も、現時点でまだ内定がないのであれば、そろそろ大企業のみに絞るのは危ないかも知れません。優良な中小企業がこれから多く採用を継続するはずですので、ぜひ、中小企業にも目を向けてみてください。