退職前の有給消化という名の最終決戦

稲妻

私は来月定年退職します。(この記事は2015年に書きました。)

すると社内で複数の人にこう聞かれました。

「有給消化しないんですか?」

退職前に今までに取れなかった有給休暇をまとめて取ることが出来るということは、多くの人が知っていることです。

有給休暇の取得は労働者の権利ですが、今まではなかなか取りづらかったのではないでしょうか。それが、何故退職前には今まで取れなかった有給休暇をまとめて取ることが許されるのでしょうか?

それは、「時季変更権」という、これは実は会社側の権利が関係しているのです。

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会社側の権利「時季変更権」

労働基準法 第39条第5項
使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。
有給休暇の時季変更権-なるほど労働基準法

という法律によるものです。

社員が「この日に有給を取りたい」と申し出てきたとき、その日に休まれたら本当に困る!というようなことがある場合には、会社は「休むのは別の日にしてください」と命じることができるということです。

ところが、もしあなたが1ヶ月後に退職することが決まったとして、有給休暇が30日残っているとします。あなたは、

「明日から退職日まで1ヶ月間全て有給休暇で休ませてください」

ということを会社に請求することができます。

すると会社はどうするでしょうか? 「いやいや引き継ぎをしてもらわないといけないのでそれは困る!」ということに当然なりますが、この場合は会社は「時季変更権」を行使できません。

だって、1ヶ月後にはあなたはもう会社にいないのですから、あなたが請求する日数休むためには、明日から休む以外の方法がないのですから。

退職前の有給消化は時季変更権封じ!

つまり、「退職前にまとめて有給休暇を取ることができる」というのは、時季変更権封じという強力な切り札をあなたが使うことができるからということなのです。会社は、法的にどうしようもないのです。

ですから、あなたが恨みをもって会社を辞めるのであれば、悪い言葉ですが会社が困ることに対して「ざまあみろ」かも知れませんが、良識ある大人として円満に退職したいと望むのであれば、有給休暇を使ったとしても、十分に引き継ぎができるような期間を上司と相談して退職日を決めるということをお勧めします。

もしあなたが会社の迷惑など何も考えず、例えば、「明日から1ヶ月有給休暇を取って海外旅行に行くんだ!」と思ったとします。

実は、そういう社員に対してはこう対処しなさいという裏技を、ある人事担当者向けのセミナーで教わったことがあります。つまり、

時季変更権封じをさらに封じる最終兵器

です。これは怖いですよ。

「退職日までの土日に休日出勤を命じる」

です。1ヶ月間海外旅行に行っていたとしても、その途中の土日には日本に帰ってきて出社しなくちゃいけないんです!

良くこんなエグいこと考えるって感じですが、これも法的には可能です。そしてもしこの休日出勤の「業務命令」に従わなければ、あなたはもしかしたら懲戒解雇になってしまうかも知れません!

退職日まで有給休暇で休めたとしても、退職日までは、あなたは会社の社員なのだということを忘れないことですね。

まあ、こんな血で血を洗うような事態にならないために、円満に退職できるようにしましょうという話です。

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