政府は必死に企業に賃金を上げさせようとしていますが、なかなか上がりませんよね。
これは当然なのです。
だって、今の法律では一度上げてしまった賃金を下げることは原則できないから。
「不利益変更」という考え方があって、賃金を下げるには労働者の同意がなければできないのです。そんなの労働者が同意するわけない。だから下げるということは現実問題としてできない。
一度上げてしまったら下げることはできないってんでは、あぶなくって企業は賃金を上げるわけないですよね。
野党やマスコミは、やれ企業の内部留保が悪いだ何だと言っていますが、そういうことよりこのがんじがらめの労働法が企業を動けなくしているのが、賃金が上がらない一番の原因だと私は考えています。
これに限らず、労働法というのは、基本的に、労働者の既得権を保護するという考え方で貫かれています。
一度雇ったら簡単に解雇してはいけない。
一度賃金を上げたら簡単に下げてはいけない。
もし、あなたが給料を上げてほしいのなら、これを
企業の業績が悪くなったら解雇しても良い。
企業の業績が悪くなったら賃金を下げても良い。
と変更すれば、あなたの給料は上がると思いますよ。
でも、どうですか? そういう社会は?
安心して働けない。と感じますよね。
つまり、そういうことなのです。
あなたの賃金が上がらないのは、あなたの雇用が法律によって守られているから。
もう一つ言えば、残業が無くならないのも、原因は同じです。
つまり、暇になったとき解雇できないので、忙しくなっても簡単に人を雇えないから、今いる人に頑張ってもらうしかないってことです。
残業が多いのも、あなたの雇用や給料を守るためなのです。
この原則を理解しておくことが大事です。
では、今日はこのへんで!