採用試験の試験項目は企業により様々ですが、企業によって多い少ないも様々です。
一番少ないのは、1回の面接だけというパターンでしょうか。ベンチャー企業などはそういうことも多いと思います。
映画「おくりびと」で、社長が主人公を、履歴書も見ずに、会った瞬間に「採用!」と言っていたシーンを思い出します。
でも、多くのそれなりの規模の企業であれば、いろいろな試験をするのが普通だと思います。
書類選考から始まって、面接が2~3回、その他に一般常識試験があったり、適性検査があったりですね。
中には、異常に試験項目が多い企業もあるかも知れません。
面接5回とか、適性検査が何種類もあったりとか。
では、どういう企業がそんなに試験項目を多くしているのでしょう。
試験項目の数は企業文化を表している。
私は、そういう試験項目が異常に多い企業は2つの理由があると思います。
1つは、採用に自信が無く、色々な判断基準を突き合わせれば、より間違いのない採用ができると思っている場合です。
面接もより多くの人の目で見た方が良い。一般常識があるかも重要。ストレス耐性があることも重要。学力もあった方がいい。・・・・以下略
でも、お気づきのように、多くの試験項目の総合点で判断すると、特徴のない、標準的な人間が一番良いという結果になってしまいがちですね。
そして、そういう弊害があることは、おそらく現場の採用担当者は分かっていると思います。でも、変えられない。
これが2つ目の理由です。
企業の中で何かを変えようと思う場合、往々にして抵抗勢力に遭います。ましてやそれが既存の何かを廃止しようとする場合には、それはそれは強い抵抗に遭います。
何かを追加する提案は、失うものがない(本当はそうではないのですが・・・)ので、比較的簡単に採用されますが、一度やり始めたことを廃止するのは、なかなか受け入れてもらえません。かくして、満艦飾の採用試験が誕生するのです。
こういう企業は、おそらくその文化が製品やサービスにも現れているのではないでしょうか?
このように、試験項目が異常に多い企業というのは、そこに「自信の無さ」や「変えようとしない企業文化」が見え隠れしていることが多いと思います。
どんなビジネスであれ、現代はスピードが大事です。
人を選ぶのに必要以上に慎重な企業は、保守的な企業文化であると言えるかも知れませんね。
ご参考になればと思います。