こんなツイートがありました。
就活生の姿がつらい。黒一色。なんでこんなことをさせる世の中なんだろうか…。私は超氷河期って言われた世代だけど、就活時の恰好ってもうちょっと色々あったよなあ。今はほんとに黒一色。私の時よりもなにかしらの締め付けがきつくなってるのかな。人にこんなことを強要する日本社会が憎い。ぎぎぎ。
— DJ Karaage粉 (@adisomak) March 8, 2017
私も同感なんですが、最後の「強要する」はちょっと違うかなと思いました。
というのは、今の黒一色のリクルートスーツは、企業がそれを求めているわけではないからです。
私は長年企業に勤めて応募する学生たちを見てきましたが、バブルの頃などは色々な色や形のスーツを着ていました。特に女子は本当に色とりどりでした。
それが、ある時期から、お葬式のように全員真っ黒になってきたのです。
何故なんでしょう?
ちょっとググって歴史を調べてみたら、こんな記事がありました。
にはこう書かれています。
景気が悪くなると、暗い色が流行るという傾向があるようで、いつしか礼服で使われる色だった黒が、普通のスーツでも流行り始めました。その流れがリクルートスーツにも反映されたのが真相です。黒を強要したというよりも、時代が黒を選んだとも言えます。
誰も「強要」なんかしていなかったのです。
では、実際のところ、今の企業はどう考えているかと言うと、学生の皆さんが思っている以上に柔軟なようです。
各業界の採用担当者とリクルートスーツを製造・販売しているアパレル企業への取材の結果、
かたいイメージがある金融機関が黒や紺でなければならないというのはウソで、りそな銀行では茶色まで、第一生命は茶色だけでなくストライプ柄の黒や、明るい紺までは大丈夫だという証言が載っています。東京都の職員も茶色まで、北陸電力はストライプ柄の明るい紺まで大丈夫でした。
ということだそうです。
スーツショップの店員に聞いたら、お客さんに失敗させたらいけないと思うので無難なところで黒を勧められると思います。
でも、お硬い金融系や公務員ですら、上のようなことを言っているのですから、きちんとして派手なものでなければ、何も黒のリクルートスーツでなければいけないということはないのです。
実際、我々キャリアコンサルタント同士や、知り合いの採用担当者との話しでも、皆、「なんで今は真っ黒ばっかりになっちゃったんだろう?」と言っているのです。
別に黒は止めろと言うつもりはないですが、企業が強要しているという誤解だけはしないで欲しいなと思いました。
では、今日はこのへんで!