「面接の後にはお礼のメールをした方がいいでしょうか?」
たまにこんな質問があったとき、私は今まで、積極的に「出すべき」という回答はしていませんでした。
出すに越したことはないけれど、出したとしてもそんなに効果はないと思われたからです。
でも先日、希望の企業に内定をもらったという学生の一人が、
「面接後には必ずお礼のメールを出していました」
と言うので聞いてみると、彼はただのお礼メールを出していたわけではなかったのです。
ネットを探せば、企業へのメールの例文などは山ほど出てくるでしょう。
彼も最初はそんな例文を参考にしていましたが、彼が違ったのは、必ず面接での相手のやり取りの内容について書いていたこと。
「誰それさんにこう言っていただいたのがとても良かったので志望度が高まりました」
というようなことを必ず書き加えていたのです。
企業の採用担当者も人間です。
自分が気合入れてやった仕事のことをちゃんと憶えていて、それを良かったと言ってもらえてうれしくないはずはありません。
それに、そのような一言を書くことで、この受験者にとっては、その企業が何社も受けている中の一つではなく、「必ず入りたいこの1社」であることも伝わります。
もちろん、採用試験はこのようなメールが来たからと言って、それだけで合否を決めるわけではありません。
でも、多くの受験者が来る採用試験では、「どっちもいい人なんだけどどちらに決めようか?」という場面が結構あります。
そんなときに、ちょっとしたことで差がつくことになるのです。
その「ちょっとしたこと」が、お礼メールだったりもするのです。
就職というのは、結局は人と人の縁です。
そして、人と人を結ぶのは、ちょっとした心がけの積み重ねなんですよね。
それができて内定を得た彼は、ここで学んだことをきっと社会人になってからも活かして伸びて行く人だと思います。
私は、彼が良い営業マンになる姿が目に見えるような気がします。
では、今日はこのへんで!