会社説明会や面接の場で、求職者や受験者の方から質問を受けることは多いのですが、中には、「この質問はして欲しくないなあ」とか「そういうこと聞いちゃうかなあ」と思うような質問をされることがあります。
企業への質問は、良い質問であればあなたの評価を上げる手段になる一方、的はずれな質問や、空気を読んでいない質問は、逆にあなたの印象を悪くすることにもなります。
今日は、そんな、ちょっと参っちゃった質問の例をいくつかご紹介します。
「御社は色に例えれば何色ですか?」
これ、聞いてどうするんですかね? まさか「黒です」とか「灰色です」と答える企業はないでしょうし、「オレンジです」とか「緑です」とか答えられたとして、そこから何が分かるんでしょうか? 何か占いでしょうか?
こういう、あまり意味のない質問は感心しません。
「御社の社風はどんなですか?」
良く聞かれる質問ですし、大いに気になるのは分かるのですが、部署や事業所によって、もっと言えばそこのボスのキャラクタによって職場の雰囲気は大きく変わるので、「当社の社風はこんなです」と一言で言うのは難しいのです。このことについては、別途書いた記事があるので、良ければ参考にしてください。
「御社の今後の事業展開と将来のビジョンについて教えてください」
これは、人事に聞くより経営者に聞いて欲しいですし、壮大過ぎて一言で答えられるようなことではないですよね。多くの受験者がいる会社説明会や時間の限られた面接の場で聞くには、いささかそぐわない質問のように思います。
「○○製品の国内外のシェアと売上に占める比率を教えてください」
企業サイトにも載っていないし、会社四季報にも書かれていない、だから知りたいという情報があるのは分かります。でもこういう数字の情報については、人事担当者や面接官はいちいち頭に入っていないことが多い、というかそれが普通でしょう。
私くらいになれば、当たらずとも遠からずのざっくりとした数字を言って知ったかぶりをしますが(笑)、人事担当者や面接官が答えられず「恥をかかされた」と感じるような質問は、空気を読んだ方が良いかも知れませんね。
「女性の営業は何名くらいいらっしゃいますか?」
これを聞くのは必ず女性ですが、実は私の会社では女性の営業は一人もいません。具体的な理由は差し控えますが、私の会社の悪い面が現れた結果の一つです。
正直、「あ、これは聞かれたくなかったな〜。スルーしたかったなあ」という質問です。
人事担当者は、自分の企業の悪いところも一番知り尽くしていながら、良いところをアピールして、与えられた目標に従って採用をしなければいけないというミッションを背負っている、企業の一員です。
この質問は、質問としては決して悪い質問ではありません。これを聞く受験者を責めることは出来ないのですが、時として、それが相手の心証を傷つけることもあるということを憶えておいた方が良いと思います。