もうそろそろ、「正社員になれさえすれば幸せ」という神話は止めようじゃないか。
「正社員」って、いわゆる、それにさえなれれば一安心。というイメージだ。
いつだったか、安部首相も答弁の中で、
「全員が正社員になれれば、それにこしたことはない」
みたいなことを言っていた。
「正社員」って、そんなに理想なの?
「正社員」になりさえすれば、簡単にはクビにならない。定年まで働ける。
でも、その代わり、企業にしてみれば、何でもやらせたいことをやらせられる。
つまり、「正社員」って、要は「囲われてる」ようなものだ。
言ってみれば、人生を会社に売り渡しているようなもの。
それでいいの?
これかも、そうやるの? これからもそういう関係を求めるだけでいいの?
それがベストなの?
私は、「正社員」という制度は、会社と個人の相互依存だと思う。
「いつまでも雇ってね。」
「いいよ、その代わり、何でも言うこと聞いてね。」
それって、気持ち悪い。
私はそう感じるようになった。
分かっている企業は、「正社員」という制度を見直し始めた。そういう企業は、派遣や契約社員のことを「非正規」なんて失礼な呼び方はしない。
分かっている議員は、解雇規制の緩和という案で、旧態依然の既成概念の切り崩しを始めた。
分かっている労働者は、これからは「正社員」の身分に濡れ落ち葉になっていては、未来がないことに気付き始めた。
自分のできる仕事をする。
やってもらいたい仕事をしてもらう。
その対価を払う。
企業と労働者の関係は、本来、それだけのはずだ。
今、そこに立ち返ることが、まず大事だと思う。