私は入社承諾書提出後の内定辞退については、基本的にはしないで欲しいということを今まで言ってきました。
企業の人事を長年やってきた中で、入社承諾書提出後に辞退されてとても困った経験を何度かしていたからです。
このことは何度かこのブログにも書いています。


でも最近は、ちょっと見方が変わってきて、この状況ではやむを得ないのかなと思うようになりました。
まずは入社承諾書期限の交渉を。でも・・・
就活のスケジュールが大きく後ろ倒しされ、2015年は大企業の選考が8月、2016年は6月からとなりました。しかし、多くの企業がその指針に従わず、3月頃から選考や内定出しを始めているのが実態であるのはご存知のとおりです。
その結果、多くの学生が内定を6月前に得ているものの、第一志望の大企業は選考が始まるのが6月以後ですので、内定は得てもその会社に入社承諾書をすぐに出すことが出来なくなっています。
私は現在、大学のキャリア相談室に勤務していますが、そのような学生には、まず入社承諾書提出期限を延ばしてもらえないか、交渉してみるようにアドバイスしています。
そうすると、多くの企業が提出期限を延ばしてくれます。
これは、企業の側も上に書いたような状況は良くわかっていて、せっかく見つけた良い学生に逃げられないためには、頼みを聞いてやるしかないと考えているからだと思われます。
でも中には、何としても自分のところに来てもらおうとオワハラ(就活終われハラスメント)に走ったり、「うちが第一志望でないなら来なくていい」とばかりに、入社承諾書の提出期限を絶対に延ばしてくれない企業もあります。
そういう企業に対して、どうしたら良いのか?
これはとても難しい問題です。
オワハラをするような企業であれば、そんなことをするモラルのない企業はやめておけということになるのですが、そんな悪い企業でもなく、ただ、普通に入社承諾書の期限を設定している場合が難しいのですね。
入社承諾書の重みもなくしてしまった指針の弊害
指針による大企業の後ろ倒しのようなことがなく、むしろ大企業が早めに選考を進めてくれていればこのようなことは無かったのです。
学生は、まずは第一志望の企業から受け、それに落ちたら次を受ける。そして最初に内定をもらえた企業に行く。
そういう普通の流れができていたのですが、今は全てがおかしくなっています。
これからは、企業の側も、入社承諾書で縛ることはできないという自覚を持たなくてはいけないのかも知れません。
これもまた、本来自由な経済活動の一環であるはずの企業の採用に、いろいろな足かせをしたことの弊害の一つだと思います。
では、今日はこのへんで!