昨日書いた記事、
で私は、好きなことを仕事にしようとするときには、「好き」をできるだけ広い範囲でとらえることがコツであるというようなことを書きました。
これは、人物を撮りたくてカメラマンになった人が、モノばかり撮らされて好きだったはずの写真撮影の仕事が嫌いになってしまったと言う例に対しての私の提案でした。
そのことについて、ある友達からこんな意見をいただきました。(抜粋)
自分はその物事の何のエッセンスが好きなのかですね。
人物撮りたい人は実は人が好きで、カウンセラーや保育士さんでも良かったのかも知れないですよね。
それが延々カメラの操作して食べ物撮ってたらイヤになるだろうし。
つまり、人物写真を撮りたいと思っていた人は、実は好きだったのは写真を撮ることじゃなくて、人物そのものだった可能性があるということです。
これは大事な視点だと思いました。
あることが好きだというとき、その対象を分解してみて、どのエッセンスが好きなのかを分析してみた方が良いということです。
上は写真の例でしたが、これを私自身の例で考えてみました。
私は大学に入るとき、以前からアマチュア無線やラジオ制作などをしていたので、通信工学を学びたいと思って電子通信工学科という学科に入ったのです。
そのときにはわからなかった、というか今になって思うことなのですが、私は通信「工学」が好きだったのではなく、人と人がコミュニケーションをすること自体に興味があったのかも知れないということです。
何故そう思うかというと、社会に出た当初は電気関係のエンジニアとしての仕事をしていましたが、その後興味が出てきたのは、パソコン通信、チャット、ウェブサイト、そして採用や人事、さらにカウンセラーと、そこに共通しているのは、「人と人がコミュニケーションすること」だからです。
私自身が就職するときにはわからなかったのですから、これがわかるというのは難しいことなのかも知れないですが、せっかく好きなことを仕事にできたということでしたら、しばらくしてそれが嫌いになるということがないようにしたいですよね。
そこで今日の提案は、
「好きなこと」をエッセンスに分解してみよう
ということです。
学生の皆さんの就職先人気記事ランキングを見ると、安定性を重視したと思われる商社や金融関係を除けば、自動車、食品、旅行会社、テーマパーク、化粧品などの企業がいつも多いです。
これはおそらく、学生の皆さんが「好き」と思えるモノを社会に提供している企業だからだと思います。
では、例えば旅行会社を志望する人は、おそらく「旅行することが好きだから」という理由が多いと想像しますが、旅行の中の何に魅力を感じるのか、それは「見知らぬ土地」なのか、「人との出会い」なのか、「何が起きるかわからないドキドキ感」なのか、そこまで分析してみましょうということです。
言い換えれば、
希望する職種の「何に魅力を感じているのか?」
ということを考えてみましょうということです。。
私は、面接のとき、希望職種を聞いたあと、その職種を希望する理由を突っ込んで聞いてみたくなることがあります。
それはどういうときかと言うと、その人が本当にその職種をやりたくて言っているのかどうか疑わしいときです。消去法で選んで、他に選択肢がないから仕方なくその職種を言っているということが多いのです。
そういう選び方をせざるを得ない場合もあることはわかるのですが、やはり採用する側としては、その職種の中の何に魅力を感じて、それをどういう理由でやってみたいかということが、明確に伝わってくる人を採用したいです。
そういう人はつまり、自分が好きなことのエッセンスがきちんと分析できている人だからなのです。