2017年卒の新卒採用スケジュールは選考開始時期が2016年卒のときの8月から6月へと2ヶ月早められることが決定されました。
3.採用選考活動開始時期
学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、採用選考活動については、以下で示す開始時期より早期に行うことは厳に慎む。
広報活動 : 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
選考活動 : 卒業・修了年度の6月1日以降
経団連:採用選考に関する指針 (2015-12-07)
もっとも、これは経団連加盟企業だけの動きですので、それ以外の外資系企業や中小企業はこの指針に縛られない活動を来年も行います。
これを踏まえて、来年度(2017年卒)の新卒の就活はどのようになるか考えてみましょう。
広報活動の開始はどの企業も今年と同じ3月から
まず、各企業の広報活動、具体的にはサイトでの募集の告知や会社説明会は3月から一斉に開始されます。
各大学での学内説明会やリクナビ、マイナビ等の各媒体のオープンが3月からとなるため、経団連非加盟の中小企業であっても、本格的な広報活動は3月以後とならざるを得ません。これは今年と同じスケジュールです。
ただ、大企業については、選考開始時期が2ヶ月早まったことから、優秀な学生の確保のためには今年より早く動こうとするでしょうから、1月~2月の間に会社説明会とは言わないけれど、実質は会社説明会と同じインターンシップやセミナー等の動きが今年より活発になります。
大企業の選考開始と中小企業の内定出しの時期が重なる
中小企業の選考は3月~4月に始まります。
内定出しは、早い企業は4月頃から始まるでしょう。そこまでは今年と同じなのですが、来年は6月頃が混沌とした状況になると思います。
というのは、今年は中小企業の内定出しが一段落してから大企業の内定出し解禁の8月までが長かったので、中小企業と大企業の内定出しの時期に開きがあったのですが、来年は中小企業の内定出しのピークの時期が大企業の選考活動解禁時期と重なってくるためです。
中小企業に取られないために、できれば中小企業より先に内定を出そうとして、大企業の選考のペースが早まるかも知れません。
中小企業にとっては、大企業と同時期に競わざるを得なくなることもありますが、後になってから大量の内定辞退を食らうということは少なくなるかも知れません。
学生にとっては来年は今年よりはやりやすくなる
上手く行く人の場合は、前期末試験時期の7月までに第一志望の内定を得て就活を終わらせることができる学生が多くなると思います。
今年は第一志望の大企業から内定をもらえなかった人が、それが分かる時期にはその他の「持ち駒」から入社承諾書の提出を待ってもらえずに持ち駒を失って、内定式が行われる10月以後になって、一番最初から仕切りなおしをしなくてはいけなくなった学生が多くいたのではないでしょうか。
来年は第一志望の大企業の結果が分かる時期が早いため、第二志望、第三志望の持ち駒を失うことも少なく、スムーズに内定先が決まる人が多くなると思います。
やはり早めの持ち駒の確保がカギ
ということで、来年の作戦としては、まずは3月~5月の間に行われる中小企業の選考に積極的に参加して、滑り止めの内定を確保しておくことが大事です。
大企業の選考が2ヶ月早まったから、その後に中小企業を受ければ良いと思うのはまずいです。
というのは、今年ほど中小企業も内定辞退を喰らわないので、中小企業も今年より早めに採用活動を切り上げる可能性があるからです。
では、今日はこのへんで!