ある方面ではすごく技量を発揮して仕事をしてくれるのに、その人に限って別のある仕事だけはどうしてもできないと言うことがある。
その「できない」仕事と言うのは、他の人にとっては何でもないことなので、「さっさとやっちまえばいいじゃん!」としか思えないのだが、その人にとっては、見えない壁に阻まれているかのごとく、何度言われても、どうしてもできない。
この状態は他の人から見ると、「できない」より「やらない」ように見えるのだが、本人にとっては、やらねばと言う気はあるのだが、どうしても、やっぱり「できない」のだ。
こういうものって、誰でもあると思う。私もある。
思うに、全てのことができる。と言う人間はいない。
あることができれば、必ず、できないことも必ずある。それでバランスが取れるのではないだろうか。
だから、できないことを無理にやろうとしないで、できないことは、それができる人にやってもらった方が良い。
会社では与えられた仕事を部下が選り好みすることができない。だから、できることよりも、たった一つのできないことの方が目立ってしまって、そこを何とかしなくてはと思いがちだ。本人も上司も。
そこが不幸の始まりのように思う。
上司は、部下が本当にできないことを見極めて、それだけはやらせないようにすることが大事ではないか。
ふと、そんなことを思った。