採用面接をしていると、学生の皆さん、非常に立派な志望動機をおっしゃる。
ほとんどの学生が、「社会に貢献」したいと言う。
ぜってー嘘! とまでは失礼だから言わないが、本当に本心ですか? と言いたくなることもしばしばある。
私が就職活動していた時には、社会に貢献しようなどと思って就職先を探してはいなかった。
動機はただ一つ、
「自分の好きなことができそうかどうか?」
それだけだった。
一生の多くの時間とエネルギーを費やす仕事なのだから、まずは自分が幸せになることを考えるべきなんじゃないのか?
そのためには、自分がやりたいことを実現することが一番大事なんじゃないのか?
それがアタリマエだと思うし、私はそれで良いと思うのだが・・・。
「社会に貢献したいです!」
と立派なことをおっしゃるのは、失礼ながら自分のやりたいことが分からない人が、志望動機を何か言わなくちゃいけないとなったときに、頭で考えて出てくる言葉に過ぎないように感じる。
学内説明会で時間に余裕があったとき、こんなたとえ話をしたことがある。
・・・
皆さんの好きな人、例えばスポーツ選手でもいい、歌手でもいい、作家でもいい。
誰か一番好きな有名人を思い浮かべてみて下さい。
その人がその仕事を何故やっていると思いますか?
「世の中の役に立とう」と思ってやっているでしょうか?
私は違うと思う。「それをやることが好きだから」
それだけです。
私は仕事を選ぶと言うのはそれでいいと思います。
自分が一番やりたいこと、好きなことをやる。
それがその人が一番力が発揮できることです。一番力を発揮できると言うことは、結果として一番世の中の役に立つの
です。
歌手は自分の歌いたいと思う歌を歌っているだけです。
それが世の中のどれだけ多くの人を救っているでしょうか?「好きだ」と感じると言うことは、神様から「お前はそれをやれ」と命じられていることではないでしょうか。
・・・
もちろん、実際はここまで格好良くまとまって言えてはいないのだけど。(笑)