株式会社ディスコの調査結果を見ますと、2015年7月1日現在の2016新卒学生の内定率は50.6%とのことです。
昨年同時期と比較すると低いようですが、今年は経団連指針によって内定解禁は8月1日なのですから、「解禁日以前の内定率」ということで見れば、異様な高さということができます。
指針についてはまた議論が色々ありますので、ここでは置いておくとして、既に内定をもらっている学生さんが過半数という状況だということです。
でも8月になってこれから大企業の選考も始まるということで、内定は持っていてもまだ就職活動を続けるという人は非常に多いと思います。
では、その場合、面接で、「既に他社から内定をもらっています」ということを言った方がいいか、言わない方いいか、という疑問に今日はお答えしたいと思います。
基本、正直に言った方が良いです。
私が面接官をしていたときには、その時期にもよりますが、シーズンの後半以後になったら、今までの就活の状況などを質問することが多かったですから、その流れで「内定をもらった企業もありますか?」という質問をすることになります。
そのとき、皆さん、正直に答えてくれていたと感じているのですが、面接官の印象としては、正直に答えてくれたと感じさえすれば、内定をもらっていようがいまいが、特にどちらが良い悪いということはありません。
印象が悪い場合、というか、「ん?」と思ってしまう場合があるとすれば、それは一瞬返答に困ったとか、何か言いにくいことがありそうだったり、正直に言いたくなさそうだったりという場合です。
ということで、基本的には内定をもらっていようがいまいが、正直に言えば良いです。
内定をもらっていると言った場合、面接官はどう思うか?
内定をもらっているという場合は、言い換えれば、他社から良い人物と評価されたということですから、「この人は良いのかも知れない」と思えます。
ましては、「既に3社から内定を頂いております!」などと、いかにも優秀そうな学生が言えば、それだけでかなり光って見えますね。
つまり、「内定をもらっている」と言うのは、あなたの一番直近のリアルで輝かしい経歴なのですから、堂々と言えばいいのです。
意欲のある真っ当な採用担当者であれば、「そういう人こそぜひ採用したい!」と思うはずです。
逆に、「他社から内定をもらえないような人ならうちに来てくれるかも知れない」なんて、消極的なことを考える採用担当者に仕事をさせているような会社だったら、たいしたことありませんね。
内定をもらっていないと言った場合、面接官はどう思うか?
逆のケースはどうでしょうか?
内定をもらっていないのであれば、「まだ内定は頂いておりません!」と元気に言えば良いです。
別に恥ずかしいことでも何でもないのですから。あなたと相性の良い企業がまだ見つかっていないだけのことです。
ただ、その言い方が、「この時期まだ内定をもらえていないのは恥ずかしい」と言うような気持ちで言ったら、印象は悪くなります。
「内定がなくて何が悪い。だからこそ御社を受けるんだ!」と堂々としていましょう。
秋になっても内定をもらっていない人と言うのは、毎年多くいます。
確かに中には、就活を怠けていたり、性格的な問題や就活のやり方が悪くてなかなか内定をもらえない人もいますが、そうでない理由で内定が遅くなっている人も多くいます。
例えば、留学していたとか、今まで公務員を目指していたとか、運動系のクラブで最後の引退試合まで頑張っていたとか。
企業の採用担当者は、遅い時期であっても、決してダメな人だけが残っているというわけではなく、中には拾い物もあるということを知っています。だからこそ、その時期にも採用活動を継続しているのです。
遅い時期の面接で、内定をもらっていない人の場合は、その理由を面接でお聞きします。
上にあげたような、前向きの理由で就活が遅くなっていたのであれば、むしろそれがプラス要素になるのです。
では今日はこのへんで!