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会社に勤めていると怠慢になってしまうことが分かった話

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私は6月に定年退職をして、2ヶ月間自宅警備員、またの名をプータローを決め込んでいた後、ある人材系の会社に契約社員として再就職して、2週間が経ちました。

今の会社は、非常にきちんとしたまともな会社であることや、正社員ではなく特定の職務で雇われた契約社員であるということもあり、以前の会社のような、何でもかんでもやらなくてはいけない総合職ならではのストレスというものがありません。

定年後の働き口としては、そういう意味でとても良いところに就職できたと思っているのですが、勤め始めてしばらく経つと、毎日、同じように通勤電車に乗る日々を始めた私は、長年のサラリーマンであったあの頃の気持ちが少し思い出されて来ました。

それはどういう気持ちかと言うと、一言で言えば、

「会社が求めることをやるだけで精一杯な日々」

ということです。

朝と夕の定刻から定刻までみっちり働く。自分のやりたいことではなく、やるように決められたこと、やれと指示されたこと、それをやっていく。

自分が好きでやりたいと思ったことではないのですが、やらなくてはいけないから、やる。

それだけの日々。

それだけで、十分疲れるし、十分ストレスも溜まるので、休みの日は、ひたすら疲れを癒やすだけの休日。

そして、その繰り返し。

でも、それも今思えば無理もない状況だったのです。

人は、自分がやりたいことをやるときには、どんなに忙しくてもさほど疲れないのですが、やりたくないことをやるときには、その10倍疲れます。これは経験上、私は知っています。

そんな日々なのです。

そんな日々を繰り返している中では、自分の将来のキャリアとか、これから先の人生どうするとか、そんなことは考える気持ちの余裕はありません。

さらに悪いことに、一度正社員になってしまえば、毎月の給料は、仕事の成果に関係なく、一定額が入ってきます。

人が求める基本的な、「生活の安定、安心」が、一応得られてしまうのです。

こうなるともう、人は、考えることをしなくなります。

精神的に怠惰になるのです。

そうなると、そのまま10年、20年が、あっと言う間に過ぎてしまいます。

私自身が、そうやって過ごしてきました。

これからの時代は、一言で言えば、そういう昔ながらのサラリーマンの「怠慢」では、生きていけない時代です。

その時代が変わりつつある境目に、私は定年になり、セカンドライフに踏み出しました。

幸い、私は気づくことができたので、滑り込みではありましたが、準備をして、これからは、「自分がやりたいこと」だけをやって、今までの10倍の密度で生きていくつもりです。

 

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