今、私はいろいろな大学や就活イベントの相談コーナーなどで単発的に学生さんの就活相談に応じています。
その中で感じていることを書いてみたいと思います。
就活に悩みがあって誰かカウンセラーに相談してみたいと考えている人は参考にしてください。
誰かに話してみると自分がわかる
まず、相談の一番の効果はこれです。
あるとき、こんなことがありました。
相談が終わって最後に、その人はこう言いました。
「ありがとうございました。おかげでわかってきました!」
その時私はニッコリ笑ってこう言いました。
「ん?私は何も言ってないよ。全部あなたが自分で言ったんだよ。」
彼は一瞬、ポカンとした顔をしていました。
カウンセラーは、あなたの考えていること、悩んでいることを丹念にお聴きすることで、心の中を引き出す手助けをします。
誰にも言えず悩んでいたことを、口に出してみると、カウンセラーにアドバイスされなくても、自分で気づいてしまうことが結構あるのです。
実は、答えは最初から自分の中にあるのです。それに気づいていないだけなのです。
人によって言うことが違うのは当然
複数の人に同じことを相談すると、違うアドバイスをもらうことがあると思います。
実際、良くあることだと思いますが、これは決してどちらかが間違っていたということではありません。
正解のない問題だからです。
あなたの人生を決めるのは、結局あなた自身です。それはどんなことをどんな人に相談しても同じです。
相談するのは良いこと。でも、それはあくまでもあなたにとって参考意見とすべきです。
自分が本当に納得できたなら、カウンセラーの言うことに従えば良いし、疑問だと思ったら捨てれば良いのです。
というより、むしろそれが出来ることが必要です。
これからの人生、あらゆる選択の場面にあなたは遭遇します。
選ぶ力。それこそが、これからあなたが人生を歩いて行く力そのものです。
カウンセリングは職業紹介ではない
中にはこういう人もいます。
「どこか良い企業を教えてください。そこに全力を注ぎます」
これは3つの点で間違っています。
1つ目は、カウンセリングは企業を紹介することではないということです。あなたが企業を探す手助けはしますが、企業そのものを教えて欲しければ、ハローワークや職業紹介業者に行きましょう。
2つ目は、「良い企業」って人によってそれぞれだからです。
私が良い企業だと思っても、あなたにとってはそうでないかも知れません。
あなたが何をやりたいのか、どんな価値観を一番大事にしているのか、それに合った選び方をしないと不幸な結果になることをカウンセラーは知っています。
だから、それを探す手助けはします。その結果に基いて、自分にとって良い企業を探すのは、あなた自身です。
3つ目は、主体性がないことです。
これから長い間働く企業を選ぶというのは、自分の人生を選ぶのと同じようなものです。それを他人に任せてしまって良いのですか? 他人があなたの人生を保証することが出来るのでしょうか?
利害関係のない第三者を探そう
学校のキャリアセンターに行きたがらない学生さんが多いと聞きます。
キャリアセンターの場合、自分の学校の学生を就職させる、もっと言えば就職率を上げるというミッションを負っていますから、つい上から押し付けたり、叱ったりということがあるからかも知れません。
また、人材紹介会社も、企業に就職させることで売上が立ちますので、悪い言い方をするなら本人の意向よりも「押しこむ」ということがあり得ます。
つまり、あなたをどこかに就職させることが利益になる人に相談するのは、ちょっと気をつけた方が良いということもあるのです。
そこでオススメするのは、そういう利害関係が全く無い第三者に相談することです。
一例が、合同企業説明会の就職相談ブースです。
ここは、純粋に「相談に乗る」ことだけを目的としていますので、大学や企業との利害関係がありません。相談件数はその人のポイントになる可能性がありますが、内容は問われていません。
ぜひ、そういう人を見つけて、あなたの悩みを相談してみてください。
では、今日はこのへんで!